ジェネシス ブログの配信登録を確認いたしました。
Please add genesys@email.genesys.com to your safe sender list to ensure you receive the weekly blog notifications.
無料のニュースレターで
ブログの新着情報を
お知らせいたします。
このメッセージを今後表示しません。
ナレッジマネジメントは、知識を蓄積するだけでなく、組織全体で共有・活用し、成果につなげるための仕組みです。近年は、生成AIの回答品質を支えるデータ基盤としても重要視されています。
ここでは、基本概念、5つの導入メリット、よくある失敗、次世代ナレッジ活用の特徴まで、実務目線でわかりやすく解説します。
目次
ナレッジマネジメントの重要性は、単なる業務効率化の枠を超え、経営課題として再認識されています。その背景には、生成AIの普及、CX(顧客体験)競争の激化、人材流動化といった外部環境の変化があります。
生成AIは大量の情報をもとに回答を生成しますが、その品質は元となるナレッジの質に大きく依存します。整理されていない情報や古いデータでは、誤った回答を導くリスクもあり、ナレッジ整備の重要性はこれまで以上に高まっています。
企業の顧客対応チャネルが多岐に渡っていたとしても、顧客は一貫した対応を求めています。ナレッジが統一されていなければ、担当者やチャネルごとに回答がばらつき、CX低下につながりかねません。ナレッジ活用は、顧客体験の質を支える基盤といっても過言ではないのです。
人材の入れ替わりが激しい環境では、ベテランの経験やノウハウが異動や転職・退職によって、組織に残らないリスクがあります。属人的な知識を形式知として蓄積し、共有する仕組みが不可欠です。
【関連記事】属人化とは?AIが変えるCXプラットフォームの顧客体験設計
問い合わせ件数の増加に加え、対応内容も高度化しています。ナレッジが整備されていなければ、対応は現場の経験に依存し、ベテランと新人の対応差が拡大。業務が回らなくなるだけでなく、顧客の信頼を低下させるリスクがあります。
【関連記事】
問い合わせ対応を効率化する方法。品質改善のポイントと施策例
問い合わせ管理のためのツールやシステム、導入タイミングから選び方・事例まで完全ガイド
ナレッジマネジメント(Knowledge Mangament/KM)とは、組織内に蓄積された知識やノウハウを体系化し、誰もが活用できる形で共有・再利用するための仕組みです。
単なる情報の蓄積ではなく、業務や顧客対応の質を高めるための「活用」が前提となります。その基本概念と役割について整理していきましょう。
ナレッジマネジメントは、単なる情報共有の仕組みにとどまらず、組織の知識を価値に変換し続けるための重要なマネジメント手法です。現場で生まれる知見を整理・蓄積し、必要な場面で活用できる状態をつくることで、業務や意思決定の質を継続的に高めます。
特にコンタクトセンターにおいては、ナレッジは日々の顧客対応の精度とスピードを左右する中核要素です。
蓄積された知識が即座に活用されることで、対応品質の向上だけでなく、一貫した顧客体験の提供にもつながります。主な役割をまとめました。

ナレッジには、個人の経験や勘に基づく「暗黙知」と、文書化された「形式知」があります。SECIモデル(セキモデル)は、ナレッジマネジメントのフレームワークで、暗黙知を共有・言語化し、組織の資産として蓄積・活用するプロセスが示されています。下図の循環によって、継続的な知識創造を支えます。
【関連機能】情報の自動化を実現するナレッジマネージメント・ツール
ナレッジマネジメントは、現場改善にとどまらず、ROI(投資対効果)の最大化に直結する経営施策の一つです。属人化の解消や業務効率化、対応品質の安定化を通じて、コスト構造の最適化と顧客価値の向上を同時に実現できます。短期的な効率改善だけでなく、中長期的な競争優位の構築につながる点も、経営層が注目すべき理由です。
特定の担当者に依存しない運用が可能になり、組織として安定した対応品質を維持できます。その結果、人材リスクの低減にもつながります。
必要な情報にすぐアクセスできることで、検索や確認にかかる時間が短縮され、対応効率が向上します。また、コールセンターのナレッジを営業部門やショールーム等でも活用できれば、会社全体の生産性にも寄与することができます。
ベテランに頼らなくても、教育や引き継ぎに必要な情報を体系的に共有できるため、新人育成のスピードが向上し、組織全体のスキル底上げにつながります。
担当者やチャネルによるばらつきを抑え、一貫した回答を提供できるため、顧客満足度の向上に寄与します。
整備されたナレッジは、生成AIや自動応答の精度を高める基盤となり、AI活用の成果を左右します。
【関連資料】
CXの向上とROIの最大化を両立するには、何が必要なのか?
本レポートでは、ステークホルダー間の合意形成から、AIユースケースの優先順位付け、効果測定、ビジネス価値の可視化まで、成果につながるAI戦略のポイントを解説します。
ナレッジマネジメントは導入するだけでは成果につながりません。運用設計が不十分な場合、下記のような問題が発生する傾向にあることを知っておけば、未然に防ぐことができます。
ナレッジが蓄積されても、更新されなければ、すぐに陳腐化してしまいます。原因は、運用体制が整っていない場合が多いので、責任の所在を明確にし、現場とコミュニケーションをとりながら更新していきます。
検索性や構造設計が不十分だと、必要な情報にたどり着けず、結果的にナレッジが活用されません。そのためには、操作性やUI設計が重要です。この問題は、自社開発の工数をかけるか、信頼と実績のある汎用システムの導入によって解消できます。
ナレッジが部門ごとに分断され、更新されるとサイロ化し、全体最適ができず、重複対応や情報の不整合が発生します。ナレッジの公開範囲や、更新時の影響を考慮して、現場の混乱や情報提供の不一致を最小限にする工夫が必要です。
例えば、商品の修理や不具合に関するナレッジを、購入後の窓口だけではなく、販売や他の窓口にも公開することで、迅速かつ一貫性のある対応が可能となります。
ナレッジが整備されていない状態でAIだけ導入しても、期待した効果は得られません。AIはあくまでナレッジ活用の延長線にあるものとして、並行してナレッジの充実も進めてください。
従来のナレッジマネジメントは、前述のような「蓄積はされるが活用されない」「更新されず陳腐化する」といった課題を抱えがちでした。
しかし、昨今はAIとの連携やリアルタイム性を前提とした、実務で“使われる”ナレッジ活用へと進化しています。
ここでは、次世代に求められるナレッジ活用の特徴を整理します。
RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)などを活用し、ナレッジと生成AIを連携させることで、より精度の高い回答が可能になります。
ナレッジは静的な資産ではなく、常に更新されるべきものです。リアルタイム性が鮮度を保ち、ナレッジの品質を担保します。
顧客の状況や問い合わせ内容などコンテキスト(文脈)に応じて、最適な情報を提示する仕組みが求められています。具体的には、顧客の属性、現在の会話内容、過去の対応履歴などをシステムが自動的に判断し、その瞬間に最も必要な情報をAIが提示します。
従来はオペレーターが自らキーワード検索をしてFAQを探していたので、その差は歴然です。
電話・チャット・メールなど、すべてのチャネルで同じナレッジを活用できることが重要です。グローバル企業の場合、ナレッジを多言語展開することで、情報伝達のスピードを効率化することも可能です。
利用状況や検索ログを分析し、ナレッジの改善につなげるサイクルが不可欠です。AIがナレッジの使用頻度をモニタリングして、利用状況を把握し、チャネルごとのナレッジの活用を比較検証するなどの分析ができます。その結果をナレッジの改善に役立てるという、好循環が生まれます。
ナレッジマネジメントを実効性のある仕組みとして機能させるには、単体ツールではなく、統合されたCX基盤の導入が重要です。Genesys Cloudのナレッジツール特徴をご紹介しながら、ナレッジとAIの統合によってもたらされる効果を解説します。
顧客とオペレーターに必要なナレッジを提供するために、一元管理のナレッジベース・ソフトウェアとして、あらゆるタッチポイントをカバーすることができます。オペレーターは複数のツールを行き来する必要がなくなり、必要な情報に即座にアクセスできるため、対応スピードと品質の両立が実現します。
カスタマーサポートや営業など社内はもとより、一部のナレッジを顧客向けに公開したり、多言語展開もできる点を高く評価されています。
AIが顧客とオペレーターの会話やチャットを分析し、ナレッジを解決率で評価したり、不足している情報を特定したりして、ナレッジの改善や新規作成の提案をします。この機能により、属人的な感覚ではなく、データに基づいた継続的な改善サイクルを回すことが可能になります。
自社に必要な機能の導入からスタートし、将来的には生成AIやボイスボットと連携させるなど、CXの高度化にも柔軟に対応できる拡張性のある基盤として選ばれています。さらに、将来的なAI技術の進化にも柔軟に対応するため、一度構築した基盤を長期的に活用できる点も大きなメリットです。
【事例】
AI とナレッジで応対品質を標準化
京葉銀行が進める次世代コンタクトセンター改革
京葉銀行様は、 AI を活用した応対の可視化とナレッジ化を推進。 Agent Copilot による音声テキスト化と応対サマリーの自動生成により、アフターコールワーク( ACW )を約 60 %削減するとともに、応答率を 10 %向上。応対品質の標準化と業務効率化を実現しました。さらに、蓄積した VOC データを全社で活用し、データドリブンな意思決定を支える基盤を構築しています。
ナレッジマネジメントは、単なる情報管理ではなく、組織の競争力を左右する経営基盤です。AI時代においては、その重要性はさらに高まり、CXの質を決定づける要素となります。適切な設計と運用により、ナレッジを「使われる資産」へと進化させることが、これからの企業に求められています。
Genesys Cloudは、AIを活用したナレッジの検索・活用を支援し、顧客対応の効率化とCXの向上を実現します。組織に蓄積された知識を、顧客体験を高める資産へ。まずはGenesys Cloudの機能をお試しください。
ご登録いただくと、無料ニュースレターを通じてジェネシス ブログの更新情報をお届けします。