「カスタマー・ケア・チームに復元力のあるプラットフォームを提供し、従業員が望むチャネルと手段でお客様からの問い合わせに対応できるようにすることは、当社のテクノロジー計画の鍵です」と、キャセイパシフィック航空の IT ソリューション担当ゼネラルマネージャーであるケニス・リー氏は述べています。「この機能を実装できたことは、テクノロジーを最新化する長期計画において重要なマイルストーンとなりました。」
エンド・ツー・エンドのカスタマージャーニーを強化
キャセイパシフィック航空がカスタマーエクスペリエンスに関するビジョンを実現するには、オムニチャネルエクスペリエンスの提供が不可欠でした。従来のクラウドベースのシステムから Genesys に移行するまで、同社のチャネルは分断されていました。そのためオペレーターは、顧客からの問い合わせに対応する際、複数の画面を操作しなければなりませんでした。また、顧客の意図に関する情報が限られており、円滑な対応が不可能でした。Genesys のソリューションは、WhatsApp、Facebook Messenger、WeChat、LINE など、音声、E メール、Web チャット、ソーシャル・メッセージング・チャネルを含む 10 以上の顧客チャネルを 1 つのプラットフォームに統合できるため、キャセイパシフィック航空は顧客について詳細な情報を確認することができます。ワン・クリック・ログインでオペレーターの生産性が向上するだけでなく、オペレーターはエンド・ツー・エンドのカスタマージャーニーを完全に把握できます。顧客は 1 つのチャネルで会話を開始した後に、別のチャネルで同じ情報を再度伝えることなくシームレスに会話を完了させることができます。オペレーターは Smart Agent Assist を使用して、顧客プロファイルと関連プロンプトを瞬時に取得し、インタラクションをパーソナライズして、問い合わせを効率的に解決できます。「お客様からデジタルプラットフォームで問い合わせを頂くことが多くなり、デジタルチャネルの利用率が高まっています」と、キャセイパシフィック航空の香港のカスタマー・コンタクト・スペシャリスト、セレーナ・ヤン氏は述べています。実際にキャセイパシフィック航空では、2021 年第 4 四半期におけるデジタルチャネル利用率が、2020 年同時期と比較して、コンタクトセンター全体の 20% から 36% に 16 ポイント上昇しました。またキャセイパシフィック航空は、Google Cloud Contact Center AI(CCAI)を Genesys Cloud プラットフォームに統合して、セルフサービス・ジャーニーを構築できるようになりました。Google Cloud Dialogflow を搭載した音声ボットを使用して簡単な問い合わせに対応することにより、インバウンドコールを削減しています。自動音声応答装置(IVR)では解決できない問い合わせは、対応可能なオペレーターに転送されます。「新しいソリューションの導入は決して容易ではありませんが、Genesys Cloud は当社のさまざまなカスタマー・ケア・サイトにスムーズに展開できました。その結果、プロジェクトチームは労力に見合う効果を達成できました」と、キャセイパシフィック航空カスタマーケアのプランニングとビジネス改善の責任者であるジャスティン・ユー氏は述べています。「導入以降、オムニチャネルエクスペリエンスに関して、オペレーターから好意的なフィードバックを得ています。新しい Smart Agent Assist 機能と併用することにより、真にお客様視点の問い合わせ対応ができています」
運用効率と従業員エンゲージメントが向上
Genesys Cloud プラットフォームを導入する主なメリットとして、顧客からの問い合わせ量に応じて拡張・縮小が可能なことに加え、問い合わせ対応が可能なオペレーターに通話をルーティングできることが挙げられます。また、Genesys Cloud でさまざまなリソースプールを統合することにより、キャセイパシフィック航空はワークフォース・スケジューリング・システムを強化することができました。