株式会社京葉銀行

 AI とナレッジで応対品質を標準化
京葉銀行が進める次世代コンタクトセンター改革

京葉銀行様は、 AI を活用した応対の可視化とナレッジ化を推進。 Agent Copilot による音声テキスト化と応対サマリーの自動生成により、アフターコールワーク( ACW )を約 60 %削減するとともに、応答率を 10 %向上。応対品質の標準化と業務効率化を実現しました。さらに、蓄積した VOC データを全社で活用し、データドリブンな意思決定を支える基盤を構築しています。

ACW を約60% 削減

業務効率化を実現

応答率 10% 向上

お客様へのつながりやすさを実現

応対内容を可視化

分析・改善に活用

VOCを全社共有

意思決定の高度化を図る

「アフターコールワークは 60 %削減され、担当者の負担軽減につながりました。また、応対サマリーの自動生成により、記録品質のばらつきも抑えられています。これらの効果は現場でも高く評価され、今ではなくてはならない存在です。」

平野 李江 氏

京葉銀行 デジタルビジネス推進部 ダイレクトコールグループ コールセンター担当リーダー

京葉銀行 河野様

営業企画部 デジタル戦略グループ ビジネスプロデューサー(DX推進) 河野 哲也 氏

 25 年振りの刷新で
非対面チャネル時代への対応

京葉銀行様では、約 25 年にわたり利用してきた既存のコンタクトセンターシステムを刷新し、 Genesys Cloud を導入しました。「従来の CTI システムは現状との乖離が大きく、利用率も低下していました。ここまでよく使い続けてきたというのが正直なところですが、刷新のタイミングを迎えていました」河野氏は次のように語ります。

クラウド化への背景には、従来の交換機システムの保守延長の限界に加え、電話・スマートフォン・ Web など非対面チャネルの増加がありました。一方で、顧客とのリアルな接点は増えず、コンタクトセンターの役割自体を再定義する必要性が高まっていました。従来のコンタクトセンターでは、いくつかの重要な課題が顕在化していました。まず、オペレーターのベテラン化による属人化です。応対品質は安定する一方で、ノウハウが個人に依存し、退職時のリスクやナレッジ継承の難しさが課題となっていました。
また、応対記録は音声や簡易メモにとどまり、組織的な活用が困難でした。顧客対応の実態が十分に可視化されていなかったことも大きな問題です。
さらに、コールの波動への対応も難しく、曜日や時間帯による偏りに柔軟に対応できない状況が続いていました。総合窓口では問い合わせ内容が多岐にわたり、ベテランの経験に頼らざるを得ない場面も多く見られました。

そこで、システム刷新にあたり、京葉銀行では RFP を通じて複数のソリューションを比較検討。その中で Genesys Cloud が選ばれました。選定理由としては、コンタクトセンター基盤としての機能網羅性、金融業界における実績、そしてユーザー同士の情報交換コミュニティの存在が挙げられます。実際に地方銀行の情報交換会にも参加し、導入後の運用イメージを具体化できたことも大きな後押しとなりました。

 Agent Copilot で応対を可視化し、
アフターコールワークを削減

現在、 Genesys Cloud は電話(インバウンド・アウトバウンド)の基盤として活用されていますが、特に大きな変化をもたらしたのが AI 機能の活用です。リアルタイムの音声テキスト化と、 AI によるコールリーズンの分類、応対サマリーの自動生成により、アフターコールワーク( ACW )は最大 60 %削減できました。
また、これまで手作業で行っていた取次メモの記録が不要となり、記録内容のばらつきも排除。応対内容がより客観的かつ詳細に残るようになりました。これらの取り組みはサービス品質にも寄与し、応答率は 80 %台から 90 %台へ 10 %改善しています。

Agent Copilot の導入は、単なる効率化にとどまりません。これまでブラックボックス化していた現場の対応が「見える化」され、組織全体での活用が進んでいます。
生成されるサマリーやテキストデータは、現場だけでなく全社的に共有され、顧客の声( VOC )分析にも活用されています。経営層が直接内容を確認するなど、意思決定にも寄与しています。
導入前のアセスメントでは、ベテランオペレーターに依存した運用の継続リスクが明らかになりました。これを受けて、応対サマリーやテキストデータを活用し、 FAQ の自動生成やナレッジ化の取り組みが検討されています。属人化していたノウハウをデータとして蓄積・活用することで、組織的な知識基盤の構築が進みつつあります。

京葉銀行 平野様

デジタルビジネス推進部 ダイレクトコールグループ コールセンター担当リーダー 平野 李江 氏

現場への定着が、
組織全体の変革を加速

新システム導入にあたっては、現場への定着にも注力しました。特にパートスタッフ中心のオペレーターに対しては、十分なトレーニング期間を確保し、オペレーター同士での練習などを通じて習熟を図りました。 1 ヶ月以上にわたる準備期間を設けたことで、現場でのスムーズな活用につながっています。「 AI によるサマリー機能は現場で高く評価され、現在ではなくてはならない存在となっています。」と、平野氏は語ります。

こうした現場での定着は、組織全体の変革意識にもつながっています。「 AI による応対サマリーが日常業務に定着したことで、電話業務全体におけるデジタルトランスフォーメーション( DX )への意識も高まり、組織全体の変革機運が醸成されています。」と河野氏は話します。

京葉銀行 清水様

営業企画部 副部長 清水 宏一 氏

今後の展望─AI活用のさらなる進化へ

京葉銀行様では、今後さらに AI 活用を進化させる計画です。まず、 IVR の高度化や音声認識を活用した自動応答の導入により、顧客利便性の向上を目指します。特に、全体の約 4 割を占める取次電話や簡易手続きについては、 AI ボイスボットによるセルフサービス化を検討しています。
また、応対サマリーをナレッジとして活用し、 FAQ や生成 AI ( RAG )と連携することで、 Agent Copilot のさらなる高度化も視野に入れています。
将来的には、 VOC 分析の高度化、需要予測、シフトの自動作成、 CRM 連携、さらにはオペレーター一人ひとりを AI  がアシストできるようなコンタクトセンター全体の高度化を目指しています。

また、こうした取り組みを通じた今後の価値提供について、清水氏は次のように語ります。
「お客様との接点が多様化し、扱う情報量も急速に増えています。その中で、 Genesys Cloud の進化するテクノロジーを活用しながら、情報を価値に変え、お客様から選ばれる銀行を目指していきたいと考えています。『プラスαで、未来をともに。』をコーポレートスローガンに、地域やお客様に期待以上の付加価値を提供するアルファバンクとして、社会の課題解決やデジタル化への対応など、時代の変化に合わせたイノベーションを積極的に推進してまいります。」