新型コロナウイルス感染拡大の中、ビジネスの変革と継続性を確保

アフリカ最大の航空会社であるエチオピア航空は、システムが分断され、カスタマージャーニーの可視性が欠如しているという課題を抱えていました。同社は Genesys Cloud™ プラットフォームを使用してコンタクトセンターを変革することで、サービスレベルを 25% 向上させ、問い合わせへの対応を 60% 迅速化し、通話放棄率を 17% 下げることができました。現在、Genesys Workforce Engagement Management により、オペレーターを増員せずに効率的にスタッフを配置できるようになっています。また、コロナ禍においても、プレディクティブエンゲージメントにより Web サイトのコンバージョン率を 49% 上げることができました。

25% 向上

サービスレベル

60% 短縮

応答時間

17% 減少

放棄呼

49%

Webサイトにおける購買率の上昇

72%

Webサイト滞在時間の短縮

効果的に対応

増員することなく、パンデミックに対応

「ジェネシスのプレディクティブエンゲージメントにより、より多くのWebサイト訪問者を顧客化することができました。コンバージョン率の増加は最初の 2 週間で 14%、6 週間後には 49% に達しました。もちろん、他にも多くのメリットがこのツールにはあります。」

Getinet tadesse ethiopian airlines

Getinet Tadesse

CIO, エチオピア航空

アフリカ随一の効率・健全経営で評価の高いエチオピア航空は、国際線 127 本、国内線 22 本を運行しています。多くの航空会社と同様、コスト削減と利益率向上が重要課題であり、顧客からの予約電話や Web サイトの訪問をセールスに結び付けて、売上を向上させる必要があります。

しかし、同社のコールセンターは、システムの互換性や情報の共有ができていないという課題を抱えていました。顧客との通話の多くは、言語スキルや能力を考慮せずにオペレーターにアサインされていたため、放棄呼率が高く、多くの顧客が他社に流れていました。チームは E メールやチャットに依存し、部門間の連携は改善されないままでした。CRM システムやワークフォースマネージメントもなく、データが中央予約システムに蓄積される以外は、放置されていました。カスタマージャーニー全体を把握できず、サポートの対応内容や顧客の要望をリアルタイムで分析することもできていませんでした。

「当社には、顧客情報を一元的に管理する機能、質の高いリソース管理プロセス、より優れた柔軟性が必要でした」とエチオピア航空CIOのゲティネット・タデッセ氏は振り返ります。「また、数千人もの見込み顧客がWebサイトを閲覧しても離脱してしまい、収益機会を逃していました」

強固な管理基盤の構築

Ethiopian airlines2

改革の第一歩は、社外運用のコールセンター・ソリューションから、社内で管理できるオムニチャネルプラットフォームへの移行でした。これにより、業務改善とビジネスの成長を促進することが可能になりました。「ジェネシスのデモは非常に説得力がありました」とタデッセ氏は述べます。「管理機能やレポート作成機能、アカウンタビリティーが格段に向上することが分かりました。世界中の電話番号を集約することにより、パートナーから支援を受ける必要がなくなり、コスト削減につながることも魅力でした」

2 カ月後、Genesys Cloud コールセンターは本格稼働しました。現在、500 人ものオペレーターが連携し、高い生産性を発揮しています。オペレーターは、電話、E メール、チャットをスムーズに使い分け、すべてのインタラクションを共通のオムニチャネルデスクトップで管理しています。

カスタマーエクスペリエンスの進化

ジェネシス ワークフォースマネージメントの導入により、カスタマーエクスペリエンスもさらに向上しました。「マネージャーたちはこれまで、人員の不足・余剰を把握できていませんでした」とタデッセ氏は説明します。「現在は、リアルタイムのデータをもとにリソースを正確に予測し、調整しています。おかげで、的確なスキルを持つオペレーターを適切な場所にタイミングよく配置できるようになりました」

その結果、エチオピア航空のサービスレベルは 70% から 95% に上昇し、初回解決率が向上、放棄呼率が 20% から 3% と大幅に減少しました。応答時間は、20 秒から 8 秒に短縮されました。また、自動音声応答装置(IVR)のメニューやメッセージの更新など、各種設定の変更が数分で済むため、外部サポートも不要になりました。

新型コロナウイルスの感染拡大と同時に、エチオピア航空はすぐに在宅勤務を導入しました。航空券の払い戻しや予約変更に関する電話が殺到したにもかかわらず、サービスレベルは維持されました。

「オペレーターをあと 100 人採用することも考えていました」とタデッセ氏は述べます。「しかし、Genesys のワークフォースマネージメントのおかげで、感染者が急増してもなんとか乗り切れました。ライセンス数が足りなくなることもありましたが、Genesys は拡張に合意し、料金も免除してくれたのです。これが真のパートナーシップだと思います」

Web サイトの収益向上

ジェネシス プレディクティブエンゲージメントの導入から2週間後、同社はWebサイトにおけるカスタマージャーニーの現状を把握できただけでなく、人工知能(AI)と分析機能を活用して訪問者の行動と関心を明らかにすることができました。その結果、顧客に最適な商品を Web チャットで提案できるようになりました。さらに、リアルタイムの統計情報とデータをもとに、Web サイトに魅力的な旅行パックを提示し、顧客の関心を把握できるようになったのです。

Ethiopian airlines3

「Genesys のプレディクティブエンゲージメントにより、より多くの Web サイト訪問者を顧客化することができました」とタデッセ氏は締めくくりました。「コンバージョンは最初の 2 週間で以前より 14% 上昇し、6 週間後には上昇率が 49% にまで達しました。もちろん、他にも多くのメリットがこのツールにはあります」。

オペレーターは、適切なタイミングで Web チャットを使い、Web サイト訪問者の要望に対応することができます。これにより、平均滞在時間は 2 分 45 秒となり、72% 短縮されました。Genesys のプレディクティブエンゲージメントが取得したデータは、マーケティング部門でも活用されています。顧客層や顧客の行動に関する最新情報をもとに、販促活動を改善しています。

「オペレーターをあと 100 人採用することも考えていました。しかし、Genesys のワークフォースマネージメントのおかげで、感染者が急増してもなんとか乗り切れました。ライセンス数が足りなくなることもありましたが、Genesys は拡張に合意し、料金も免除してくれたのです。」

Getinet Tadesse

CIO, Ethiopian Airlines

エチオピア航空は、旅客サービス業務の再開と同時に、さらなる成長を見込んでいます。そのために、1 日 3 万件の通話、年間 1,200 万人の乗客に対応すべく準備を進めています。また将来的には、プレディクティブエンゲージメントと同社のモバイルアプリケーションを一体化させることや、AIを搭載した仮想アシスタントを開発し、よくある依頼や質問に対応することも計画しています。