
デジタルファーストで困難な時代を勝ち抜く銀行の例
DNB は、バーチャルアシスタントと AI(人工知能)ベースのルーティングでデジタルジャーニーを改善しました。さらに、チャットボットを使用してコール件数を 30% 削減し、問い合わせの 90% を解決しました。Genesys のプレディクティブルーティングにより、平均処理時間(AHT)が 6.5% 短縮し、コールキューが短くなったことで、DNB のオペレーターは付加価値の高い融資や住宅ローンの取引に集中できるようになりました。
DNB は、バーチャルアシスタントと AI(人工知能)ベースのルーティングでデジタルジャーニーを改善しました。さらに、チャットボットを使用してコール件数を 30% 削減し、問い合わせの 90% を解決しました。Genesys のプレディクティブルーティングにより、平均処理時間(AHT)が 6.5% 短縮し、コールキューが短くなったことで、DNB のオペレーターは付加価値の高い融資や住宅ローンの取引に集中できるようになりました。
30% 減少
コール件数
90% の問題解決率
チャットボットを活用
平均処理時間(AHT)を 6.5% 短縮
プレディクティブルーティングを活用
オペレーターがより多くの時間を確保して
より多くの取引が成立
向上
顧客ロイヤルティー
一貫して高い
顧客満足度
「Genesys のプレディクティブルーティングにより、オペレーターは緊急を要する重要なコールに対応し、迅速に終わらせることができます。つまり、より多くの時間を確保して、より多くの取引をまとめることができます。最も重要なのは、顧客が待ち時間にストレスを感じて他所に行ってしまうことが減っています。」
Jan Thomas Lerstein
エマージングテクノロジー責任者, DNB
ノルウェー最大の金融サービスグループである DNB は、成長、最適なデジタルソリューション、低コストを推進し、同国の主要銀行であり続けることを目指しています。その成功の鍵は、オスロ、ベルゲン、イェービク、トロンヘイム、ストックホルム、リガなどの支店でオペレーターが提供する驚異的なカスタマーエクスペリエンス(CX)にあります。1,500 人のオペレーターが、音声/デジタル・チャネルを介して年間 800 万件ものインタラクションとワークアイテムを処理しており、すべてGenesys™ ソリューションで一元管理されています。このようにして、200 種類にも及ぶオペレーターのスキルセットとコンピテンシーにもとづくアサインで、高い初回解決率(FCR)と正確な予測を実現しています。
同行のデジタルファーストのアプローチは、10 年以上前に始まり、コロナ禍のトラフィック急増への対応にも役立ちました。DNB のエマージングテクノロジーの責任者であるジャン・トーマス・ラースティン氏は次のように語ります。「DNB は、ノルウェーで初めて SMS サービスを提供した銀行の 1 つで、顧客が数回のキー操作で口座残高の確認と送金ができるようにしました。2009 年にチャットを導入し、ソーシャルメディアやチャットボットを早期から取り入れています」
これまでに達成した成果には、コールが 30% 減少したことや、チャットボットからオペレーターに転送される未解決の問題の割合をコール全体の 20% から 10% に半減させたことなどが含まれます。
同行のデジタル戦略の最新フェーズでは、多様な AI と機械学習テクノロジーを活用したビジネス上の問題解決に焦点を当てています。具体的には、通常のスキルベースのルーティングやブルズアイルーティングに留まらず、Genesys のサポートで融資チームと住宅ローンチームのパフォーマンスを最適化する方法について検討しています。
「金融機関として、融資と住宅ローンに関するインタラクションは、特に価値が高いものです」とラースティン氏は語ります。「こうしたインタラクションを最適なオペレーターにタイムリーにルーティングすることが重要です。お客様が「購入モード」に入っているときに、スピード、品質、カスタマーエクスペリエンス(CX)を確実に提供できると、お客様が当行から融資を受ける決断をする可能性が高くなります。そのため、Genesys のプレディクティブルーティングを試験的に導入して、オペレーターの効率とスキルセットを最大化できるか確認することにしました。当行の全体的な目標は、処理時間と待ち時間を短縮することでした」
同行は、金融サービスのプライバシーに関する法律を厳守し、極めてセキュアなハイブリッドクラウド環境を採用しました。つまり、DNB はオンサイトで管理し匿名化したデータをクラウドにプッシュして、ローカルシステムを変更することなく、予測モデルを継続的に更新して改良できます。
プレディクティブルーティングに使用される Genesys のオンプレミスコンポーネントは、同行のマルチクラウド CX 戦略に沿ってコンテナを使用して導入されました。
「最初の 1 週間で効果が出始め、データの更新やマッチングが改善されていきました。また、待ち時間も大幅に短縮しました。」
Ketil Berge
テクニカルリード, DNB
「Genesys のサポートで、完全に匿名化され暗号化されたデータを使用して AI エンジンを構築しました」と DNB のテクニカルリード、ケティル・ベルジュ氏は語ります。
このパイロットでは、計画に 6 カ月、テストにさらに 6 カ月の期間を設け、90 人のオペレーター(22 のキューを管理し、平均 46 人のオペレーターが同時に対応)を対象に実施しました。問い合わせは Genesys 音声ポータルで識別され、最適なスキルとパフォーマンス統計に基づいてオペレーターにルーティングされます。
DNB は期待を上回る成果を上げ、当初目標としていた 2.7% に対して 6.5% の平均処理時間(AHT)短縮を達成しました。また、同行が Genesys のプレディクティブルーティング導入前に達成していた非常に高い顧客満足度(6 点中 5.8 点)、導入後も低下していません。
「最初の 1 週間で効果が出始め、データの更新やマッチングが改善されていきました」とベルジュ氏は語ります。「また、待ち時間も大幅に短縮されました。最終結果はまだ出ていませんが、顧客満足(CSAT)とネットプロモータースコア(NPS)にプラスの影響が出ていると予想しています」
DNB では、ルーティングがワークフォースエンゲージメント管理と緊密に統合されています。オペレーターにルーティングされるインタラクションの選択は、オペレーターのワークスケジュールに基づいて行われます。Genesys のプレディクティブルーティングは、このアプローチにスムーズに適合し、その時点で特定のアクティビティーに割り当てられるオペレーターとスキルの予測可能性を活用します。このソリューションは、オペレーターと発信者両方の余剰シナリオを提供します。
多くのイノベーションプロジェクトと同様に、このパイロットで興味深いインサイトが明らかになりました。パイロット後のフェーズでは、テクノロジーの使用と従業員の個人的な能力開発ニーズの最適なバランスを見つけることに焦点を当てていく予定です。
「Genesys のプレディクティブルーティングにより、オペレーターは緊急を要する重要なコールに対応し、迅速に終わらせることができます」とラースティン氏は結びます。「つまり、より多くの時間を確保して、より多くの取引をまとめることができます。そして最も重要なのは、顧客が待ち時間にストレスを感じて他所に行ってしまう可能性が少なくなるということです」