チャットボットとは?仕組みや機能、活用事例を紹介

チャットボットを使って業務効率化を図る企業が増えています。
この記事では、チャットボットの仕組みや活用方法、
選ぶときに確認しておきたいポイントなどをわかりやすく紹介します。

 

目次

 

チャットボットとは

 

チャットボットとは、『チャット』とロボットの略『ボット』を組み合わせた言葉で、AI を活用した自動会話プログラムのことです。人間同士が会話するチャットではなく、人間とコンピューターが会話をするものをチャットボットと呼んでいます。

WEB サービスを利用していると、コンタクトセンターのオペレーターのように『何か質問はありませんか』など、画面上で確認されたという経験を持つ方も少なくないでしょう。

英語版のチャットボットのはじまりは1966年の『ELIZA(イライザ)』です。
2000 年代には Siri 、2016 年以降には Facebook・LINE・Skype などでチャットボット機能が追加され、チャットボットは確実に私たちの生活に浸透してきています。

導入のメリット・デメリット

チャットボットはコンタクトセンターにとって非常にメリットの大きいシステムですが、その反面デメリットも存在します。双方を理解した上で検討することが重要だといえるでしょう。

■メリット

チャットボットを導入する企業のメリットは 3 つあります。

  1. コストの削減を図ることができる
  2. オペレーターの業務効率化
  3. 顧客満足度が向上する

チャットボット導入の最大のメリットは、コストの削減です。コンタクトセンターでの受電対応は、多大なコスト=人件費がかかります。チャットボットで自動化を行うことにより、コンタクトセンター運営で必要だった人件費・設備費などを削減することが可能です。

加えて、チャットボット導入によってオペレーターの業務効率化が図れます。これまで全てオペレーターが対応していた中で単純な作業はボットに任せることで、オペレーターはより複雑で重要な業務に専念できます。

チャットボットなら営業時間外でも問い合わせに対応することができます。ボットとオペレーターの併用で顧客一人ひとりに最適な対応が可能になり、その結果として顧客満足度の向上が見込めます。

■デメリット

チャットボットを導入することによって生まれるデメリットは、主に 2 つです。

  1. 初期費用などのコストがかかる
  2. 専門的に運用するスタッフが必要

チャットボットを導入するためには、初期費用などのコストが必要になります。また初期設定の段階から調整作業が必要となり、運用開始後も最適な運用を行うための見直しや修正が必要です。

チャットボットは導入すれば OK というわけではなく、常に顧客の状況を把握し、内容をアップデートしていかなくてはいけません。コンタクトセンターにおける顧客対応と同じように、適宜対応していくプロセスが必要になります。

 

ボット活用に向けた実践ガイド

 

種類と仕組みの理解を深める

 

チャットボットの導入を検討する際には、チャットボットの種類と仕組みについて理解を深めることが第一歩になります。

チャットボットの種類は大きく 2 つに分類され、それぞれ特徴や適した企業が異なります。
自社のコンタクトセンターが抱えている課題解決にはどちらの種類が適しているのか、判断材料として知っておきたいポイントをご紹介しましょう。

シナリオ型 (ルールベース型)

シナリオ型とは、あらかじめ作成しておいたシナリオ=想定した質問に対して、自動で対応するタイプのチャットボットです。

メリット
  • 構築が容易
  • 間違った回答をすることがない
デメリット
  • ルールにない質疑には回答できない
特徴
  • 比較的安価に導入ができる
用途
  • 定型の質疑応答
  • 社内用のヘルプデスク
AI
  • 非搭載

 

シナリオ型のチャットボットは、定型の質疑応答が多い企業などに適しており、カスタマーサポート業務の代行などの導入事例が多く見られます。シナリオ型のチャットボットに初期段階の質疑を対応させ、定型外の複雑な対応はオペレーターが対応するという使い方も可能です。

AI 搭載型

AI 搭載型とは FAQ 型とも呼ばれ、AI がデータを解析し、もっとも適した回答を選択するタイプのチャットボットです。

メリット
  • 複雑な質問にも回答できる
  • 問い合わせの内容を学習し蓄積できる
デメリット
  • 頻繁な見直しや修正が必要
特徴
  • オペレーターとの連携を少なくできる
用途
  • 予約代行
  • 接客を重視するECサイト
AI
  • 搭載

 

AI 搭載型のチャットボットは、履歴などからおすすめ商品を提案する EC サイトや、飲食店などの予約代行などに適しています。AI 搭載型を利用する際は、事前に膨大なデータを学習させる必要があり、導入までにかなりの時間を要するケースもあるため注意が必要です。

 

導入に失敗する企業の特徴

 

チャットボットを導入して業務効率化を図りたいという企業は少なくないでしょう。しかし初期コストをかけて導入したにもかかわらず、失敗に終わってしまうケースがあるのも事実です。ここではチャットボットの導入に失敗してしまう企業の特徴を 2 つピックアップします。

人員削減のチャンスと捉えている

チャットボットの導入を単なる人員削減のチャンスととらえている企業は導入に失敗します。現状、コンタクトセンターは離職率が高い傾向にあり、新人の定着率向上やオペレーターの育成などを課題としているケースが非常に多いのが特徴です。

そのため、チャットボットの導入を人員削減のチャンスと捉えることは、現場に則していない考え方だといえます。もともと人員が不足しているので、顧客満足度向上のためにチャットボットを補完的に利用するというのが適した考え方です。

顧客からの問い合わせの中には、チャットボットが対応できない複雑な内容も含まれます。初期段階としてチャットボットを利用し、最終的にはオペレーターが対応するという体制づくりを行うことが大切です。

人間味のないチャットボットに不安や不快感を覚える顧客は少なくありません。
人員削減ではなく、チャットボットに対応できない複雑な部分をオペレーターが対応するという認識がない企業は、チャットボットを導入しても失敗に終わる可能性が高くなります。

導入するだけで顧客体験が改善すると思っている

チャットボットを導入するだけで顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)が改善すると考えてしまう企業も、チャットボット導入が失敗に終わる可能性が高いといえます。

24 時間 365 日対応するカスタマーサポートは魅力的ではありますが、チャットボットの対応が適切でなかったり、顧客に不快感を与えたりするような内容であった場合は、顧客体験は改善しません。

繰り返しになりますが、チャットボットはあくまでも人間の補完的位置であるということを理解し、チャットボットを導入したから自然に顧客体験が向上するという安易な考えは持つべきではありません。

 

ツール選定時の確認ポイント

 

チャットボットは複数のツールがあり、自社に適したものを選択できなければ、導入が失敗に終わる可能性があります。チャットボットを導入する際に企業としてどんなことを確認しなければいけないのか、ツール選定時の確認ポイントを 3 つご紹介しましょう。

機能

チャットボットの機能は導入する上で大きなウェイトを占めるものです。最低でも下記は確認するようにしましょう。

  • チャットボットのフローを設計できる直感的なツールかどうか
  • 単体で、もしくは他のボットや人との連携によって多くのタスクを実行できる処理能力はあるか
  • 複数チャネルへの導入は可能か

特に複数チャネルの導入が可能かどうかは、重要な機能になります。効果的な集客方法を打ち出すためには、さまざまなチャネルの集客力を見極めることが必要です。

現在だけではなく、これから自社がどのような戦略を立てていくのかを見越した上で、チャットボットの機能を選定しなければいけません。

自然言語理解(NLU)の処理および音声サポート

自然言語理解 (NLU) とは、自然言語処理の一分野です。テキストや音声の構文や意味を解析して、文章の意味を判別することです。チャットボットにおいて顧客満足度を向上させるためには、会話型ボットの機能を有していることがポイントになります。

自然言語理解 (NLU) は AI 搭載型のチャットボットで利用することができ、顧客満足度にもつながる機能です。質の高い会話型のインターフェースを有するチャットボットであれば、AI の対応に不快感を抱く顧客へのフォローにもつながります。

エコシステムへの適合

チャットボット導入時には、エコシステムへの適合も重要な確認ポイントです。コンタクトセンターや自社で使用しているさまざまなシステムと適合することで、システム間のメッセージ共有が可能になります。顧客とオペレーターの体験向上に、チャットボットが貢献する余地があるかどうかを確認しましょう。

 

チャットボット活用事例

 

チャットボットを導入する際には、実際に活用している企業の事例を見ることも重要になります。ここではチャットボット導入に成功した 2 つの企業について、くわしい事例をご紹介しましょう。

事例 1 DNB 様

dnb様事例

DNB はカスタマーサービスで高い評価を得ているノルウェー最大の金融サービスグループです。

課題
  • 複数のチャネルにおいて一貫したサービスを提供すること
  • オペレーターのスケジュール調整=業務の効率化
  • オペレーターのスケジュールの公正な調整
  • スキルや能力の需要を正確に予測すること
成果
  • AI の活用によりコール件数 30% 減を達成
  • 複数のチャネルにおいて一貫したサービスの提供を実現
  • 需要予測とスケジュール調整によるコスト削減
  • 業界トップクラスの顧客満足度を獲得

DNB はあらゆるチャネルで顧客に対応することを重視しており、音声・メール・SMS・WEB フォーラムなど顧客の希望するチャネルを一元管理しています。

AI を利用することで定型業務を自動化しつつ、AI が対応できない問題については、即オペレーターにエスカレーションをすることを徹底しています。顧客満足度の向上にチャットボットが貢献している事例です。

事例  2 ピーシーアシスト 様

ピーシーアシスト株式会社は、ビジネスに役立つ PC スキル習得を目的としたスクールの運営・企業向け研修サービスなどを行っている企業です。

課題
  • 無料体験説明会へのスピーディな誘導
  • 受電業務の不公平感の是正
  • 複数のツールを使用することによる業務の煩雑化
  • 将来的な人的リソース不足への懸念
成果
  • 申し込み状況を可視化し広告施策の最適化が実現
  • チャットによる自動対応が問い合わせフォーム入力時の離脱を防止
  • 無料体験説明会の予約処理を3分の1に削減

ピーシーアシスト株式会社では、AI と機械学習を活用して、Web 上のユーザーとのコミュニケーションを最適化できる AI のチャットボット機能を連携しています。コンタクトセンターにおける業務効率化を図り、人的リソース不足を解消できるような体制の構築に成功している事例です。

重要なのは代替ではなく補完

導入事例からわかることは、チャットボットはあくまでも代替ではなく補完であるということです。コンタクトセンターの対応自動化は、オペレーターの頭数を減らすことではなく、限りある人的リソースをいかに有効に活かすかという視点で考える必要があります。

コスト削減にばかり目が行ってしまうと、従業員のエンゲージメントが低下し、結果的に顧客体験の向上が難しくなることは明白です。

チャットボットを導入する際には、オペレーターやコンタクトセンターが抱える課題を明確にし、チャットボットがどのような役割を果たすべきなのかを現場が理解することも必要になります。

オペレーターとチャットボットが連携をすることで提案力が増し、効率を高めていく結果につながるのです。コンタクトセンターの課題解決・チャットボットの有効活用については、ぜひ以下をご一読ください。

チャットボットはエージェントの代わりにならない

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チャットボットをオペレーターのアウトプット増強のために使い、企業と顧客へのメリットとなる 4 つのアプローチ

この eBook を読めば、以下のことがわかります。

  • チャットボットの役割やメリット・デメリット
  • チャットボットと人間の補完関係
  • チャットボットを活用した顧客体験の向上策

チャットボットを検討している、運用方法に悩んでいる担当者の方は必読です!

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