サバイバーたちに奪われた主導権を取り戻させる

全米ドメスティック・バイオレンス・ホットラインは、24 時間 365 日体制で支援と安全計画を提供し、サバイバーに必要なプロバイダーとリソースに迅速につなぎ、より安全な未来への道のりへと誘導しています。できるだけ多くの問い合わせに迅速に対応することが重要です。ホットラインは、Genesys Cloud™ プラットフォームを使い、オンサイトで働いていた従業員を 3 日間でリモート勤務へと移行しました。24 時間 365 日のサービスを維持し、必要な連絡先の匿名性を保ちながら、シフトのカバーを改善し、 IT 管理時間を削減しました。最後に、ボイスボットとチャットボットを選択的に使用することで、通話時間を短縮し、限られた資金をより有効に活用しながら、より良いエクスペリエンスを提供できるようになりました。

占有率 10% 向上

アドバイザーの質を高め、より多くのサバイバーに対応する

100% の可用性

完全なる機密保持

>1.5 分以上の短縮

AI の自動化により処理時間を短縮

ワークライフバランスの改善

アドバイザー

IT 部門は時間を削減

コンタクトセンター管理

「Genesys Cloud はインターフェースが優れているだけでなく、価格設定も透明度が高く、統合オプションも豊富に揃っていました。最後の点が特に重要でした。なぜならボルトオンソリューションを管理する手間を避けたかったからです。」

Marty hand

Marty Hand

CTO, ホットライン

効果的な危機介入

全国ドメスティック・バイオレンス・ホットライン(ホットライン)は必要不可欠なサービスです。その使命とは、虐待に苦しむ人々の声に 24 時間年中無休で応えてサポートし、奪われた主導権を当事者たちの手に取り戻すことです。1996 年に設立され、テキサス州オースティンに本部を置くこのホットラインは、電話、オンラインチャット、テキストメッセージを通じて、思いやりのある支援を行い、命を救うためのリソースや個別の安全計画を提供する唯一の全国 24 時間体制のドメスティック・バイオレンス・ホットラインです。

ホットラインは現在までに 600 万件以上の電話、チャット、テキストメッセージに対応してきました。サービスはバイリンガルのアドバイザーを通じて英語とスペイン語で提供され、ランゲージ・ラインでは他の 200 以上の言語でサービスを提供しています。ホットラインはサバイバーにとって最前線の窓口であり、多くの場合、本人が「虐待を受けている」という事実を認識し、肯定されるための最初の場所です。またリソースや専門機関への紹介、安全計画を提供できる信頼できるパートナーです。これらの中核となるサービスは、高度な訓練を受けたアドバイザースタッフが提供しています。彼らは高品質で、トラウマに基づいた教育を行い、検証や、必要なサービスへの連携を行い、被害者やサバイバーが尊厳と敬意をもって人生を変える決断を下せるようにしています。

以前は、電話、チャット、SMS を介したサービスをオースティンにある中央コンタクトセンターで提供していました。これらのサービスは、古くなった Cisco インフラを含む、独立した自社運用形態で行なわれていました。そのためシステム障害のリスクが高まり、限られた人数の IT チームにとって、その維持管理に費やす時間が大きな負担となっていました。多くの非営利団体と同様、ホットラインも限られた資金を最大限に活用しようとしています。

「私たちは非営利団体であるため、マルチタスクをこなさなければならず、コンタクトセンターを管理するための大規模な IT 専門家チームを持つ余裕はありません」と、ホットラインのCTOであるマーティ・ハンド氏は語りました。

資金調達をさらに前進させる

ホットラインは、常にサポートの革新、拡大、改善の方法を模索しています。「私たちは常に、サバイバーをよりよく支援するためにテクノロジーをどのように活用できるかを自問しています」とハンド氏は語りました。「例えば、私たちはシェルターの空き情報を提供するシステムを開発しています。それにより、連絡をしてきた人たちが、より迅速に支援を得ることができます」

また、ホットラインは、限られた資金を最大限に活用するために、最も費用対効果の高い方法で革新したいと考えています。「サバイバー支援サービスの必要性が高まっている今、IT に費やす全ての経費は貴重な投資だと痛感しています」とハンド氏は語る。「ですから、クラウド・プラットフォームを 1 つに統合することは非常に魅力的でした」IT コストと労力を削減するだけでなく、リソース配分の機敏性、システムの回復力、また近隣の市町村へのサービス拡大能力も向上させることができます。

ホットラインは 6 つの提案を検討した後、3 つのコンタクトセンター・プロバイダーに絞り込み、ソリューションのデモを行いました。「最終評価では、Genesys がほぼすべてのカテゴリーでトップになりました」とハンド氏は語りました。「Genesys Cloud には、素晴らしいインターフェース、極めて透明な価格設定、優れた統合オプションが揃っていました」「最後の点が特に重要でした。なぜならボルトオンソリューションを管理する手間を避けたかったからです」

エラーの可能性をゼロに

事業の継続に対する自信も重要な要素でした。「サービス・プラットフォームがダウンしているためにコンタクトを逃すという選択肢はあり得ません」とハンド氏。「ですから Genesys のソリューションに Amazon Web Services による冗長性が組み込まれていることを知り、とても心強く感じました」独自の災害復旧インフラストラクチャーを運用するコストをかけずに、自動フェイルオーバーを実現しています。AWS は間違いなく、Genesys Cloud を選択する要因の 1 つでした。

Catch a rainbow

Genesys のプロフェッショナル・サービスの協力を得て構築作業を進めた結果、ホットラインは、すべての設備を自社内に置く方式から、在宅勤務も可能な運用方式へと迅速に切り替えることができました。「COVID-19 の最初のロックダウン時に問い合わせが 9 %増加した際には、わずか 3日間で 160 人のアドバイザー全員にラップトップを持たせ、在宅勤務を開始し、一度もコールを失うことはありませんでした」とハンド氏は話しました。「今では需要を満たすことができており、 1 ~ 2 時間空きがあればマイクロシフトを提供することが容易になりました」。ホットラインは現在、総勢 215 人のスタッフを抱え、全員がリモートで勤務しています。

ホットラインは、ダッシュボードを柔軟にカスタマイズできる PureInsights ツールも含め、Genesys AppFoundry® Marketplace を存分に活用しました。

「アドバイザーたちがそれぞれ最適な方法で調整できるよう、私たちはダッシュボードの全体的な枠組みとリアルタイムメトリクスを提供しています」とハンド氏は語りました。「また PureInsights は、報告書作成の自動化にも役立っており、それにより助成金の獲得や政策及び法令への影響力の強化に役立っています」

連絡先の安全確保

ストレス、経済的負担及び/または 孤立をもたらす外的要因は、DV サバイバーに悪影響を及ぼし、彼らの安全をさらに損なう可能性があります。ホットラインは、COVID-19 のパンデミックが生存者たちの危険を増大させ、支援源を制限していると、生存者たちから定期的に報告を受けています。多くの人にとって、電話よりもチャットやテキストメッセージといったデジタルな選択肢の方が安全でした。

「パンデミックは、24 時間年中無休の支援体制の必要性を増加させたと共に、生存者に安全にサービスを提供することの複雑さを増加させました」とハンド氏は付け加えました。「Genesysは、こうしたニーズの高まりに対応し、顧客との柔軟性をもった関わり方を拡大するのに役立っています」

電話やメッセージで使われる言葉が最も重要になります。ホットラインのアドバイザーたちは、迅速に信頼関係を築くのに必要なスキルと、身体的・感情的/言語的・性的・デジタル的・経済的/金銭的な虐待を認識できるよう専門的なトレーニングを受けています。すべてのサービスは、トラウマ・インフォームド・モデルのベストプラクティスに基づいて提供しています。

昨年はウェブチャットでの対応が 43%、SMS での対応が 9 % を占めました。SMS はその年の一期間においてしか利用できませんでしたが、急速に増加しています。どちらのデジタルチャネルも、被害者(特に若年層)にとっては、電話をかけるよりも携帯端末でメッセージを送る方が安全であるため、必要不可欠なものとなっています。

サバイバーに焦点を当てた選択的な AI サポート

ホットラインは、生存者を適切なリソースに可能な限り迅速に接続することで、真の変化をもたらし続けています。開発者を雇うことなく社内でセットアップを行い、Genesys Digital Bot Flows(デジタルボット用)と Genesys Dialog Engine Bot Flows(ボイスボット用)を導入したことで、3倍に増えた日々の電話、チャット、テキストメッセージに対応しています。

「私たちは 2 年間で 92 人のアドバイザーを 160 人に増やしましたが、限られた資金の中でAIを活用し、その能力をさらに伸ばしています。」

Marty Hand

CTO, ホットライン

現在では、電話をかけてきたサバイバーはボイスボットを使い、匿名の属性情報やこの電話から何を得たいのかを伝えることもできます。その際にはシステムに合わせるのではなく、サバイバー自身の言葉で自由に話せるよう配慮された仕組みになっています。その情報は、通話が転送された際には画面に表示され、アドバイザーの準備に役立ちます。

同様に、ボットは、テキストメッセージをしてきた人が 13 歳未満かどうかを識別したり、電話でアドバイザーと話すように依頼したり、適切な児童支援にリダイレクトしたりすることができます。Genesys のボットは、会話が行き詰まったことを認識することができます。一定時間が経過すると自動的に切断し、チャットや SMS をキューから削除します。これにより、会話が中断されたり、会話を続けることができなくなったりした場合も、サバイバーを保護し、支援できる可能性が広がります。

「私たちは 2 年間で 92 人のアドバイザーを 160 人に増やしましたが、限られた資金の中で現在は AI を使ってさらに能力を伸ばしています」とハンド氏は語りました。「私たちのアドバイザーが最初の質問をする必要性をなくすことで、より良い体験を提供できています」「また AI は平均通話時間を 1 分以上短縮させ、より多くのサバイバーの支援を可能にしています」

希望と前向きな変化のための革新

ホットラインは常に革新しています。シェルターの空き状況を確認するための高速検索ツールの開発計画はもちろん、パートナーのトレーニング教材とアプリを統合することで、高校生の虐待に対する意識を高めています。

ホットラインは、AI を駆使することで、危機的状況にはないが、予防的なサポートや法律相談、シェルターの詳細、子供の相談など特定の支援先を探している人々を選択的に案内することができ、結果、より多くの人々にサービスを提供できるようになりました。

「100万件の問い合わせに対応する時間はどんどん短くなっています」とハンド氏は語りました。「最初の 100 万件の問い合わせに対応するのに 7 年半かかりましたが、次の 100 万件の問い合わせに対応するのには 2 年半しかかかりませんでした」