顧客中心主義のビジネス戦略
大手小売企業の Lyreco にとって、差別化とは、効率性を向上させ、子会社間でスキル、ナレッジ、リソースを共有することです。現在、Genesys Cloud™ プラットフォームにより、顧客満足(CSAT)が 95% にまで向上しています。オペレーターは、対応を 50% 迅速化し、あらゆるタッチポイントにおいて購入者とのインタラクションを 100% 追跡してサポートしています。
大手小売企業の Lyreco にとって、差別化とは、効率性を向上させ、子会社間でスキル、ナレッジ、リソースを共有することです。現在、Genesys Cloud™ プラットフォームにより、顧客満足(CSAT)が 95% にまで向上しています。オペレーターは、対応を 50% 迅速化し、あらゆるタッチポイントにおいて購入者とのインタラクションを 100% 追跡してサポートしています。
95%
顧客満足度
50% 短縮
応答時間
100% 追跡
顧客対応
統一されたロードマップ
世界25カ所のコールセンター
「しかし、顧客への理解を深め、一定のサービス品質を保証したいと考えていました。」
Nelson Oliveira
プロダクトオーナー、カスタマーケア, Lyreco
Lyreco Group は、オフィス用品の世界的企業です。事業規模は 20 億ユーロ、従業員数は 9,500 人で、そのうち 2,000 人はフランスに勤務しています。同社のグローバルオペレーション部門は、25カ所のコールセンターに800人のオペレーターを擁し、17の子会社を傘下に抱えています。
カスタマーエクスペリエンスは、Lyrecoの成功を支える基盤です。そこで、同社はコールセンターの大規模な刷新に着手しました。このプロジェクトは、顧客エンゲージメントを強化する全社プロセスの一環であり、チームコミットメントやデジタルソリューションの活用を推進するものです。その目的は、製品の選択から配送、アカウントの管理まで、カスタマージャーニー全体で顧客の操作を簡素化し、パーソナライズし、サポートすることです。
これまで、セールスとカスタマーサービスの連携はなく、顧客とのコミュニケーションは電話が中心でした。オペレーターは、セールスチームやチャネルディストリビューターなどのアポイントメント管理に加え、購入と発送の詳細を確認し、製品情報を説明し、顧客がWebサイトを操作できるようにサポートする必要がありました。しかし、Lyrecoには、通話、レポート、結果を一元的に管理する術がなかったのです。
「地域ごとに顧客と緊密な関係を構築できます」とLyrecoのカスタマーケア部門、プロダクトオーナー、ネルソン・オリベイラ氏は語ります。「当社が世界25カ国に展開しているコールセンターは、非常に重要な役割を果たしています。しかし、顧客への理解を深め、一定のサービス品質を保証したいと考えていました。そのためには、カスタマージャーニー全体の情報を共有して、真のオムニチャネル、パーソナライズしたシームレスなアプローチを実現する必要がありました」
Lyrecoは、旧式のオンプレミスシステムから、俊敏性の高いクラウドへの移行を選択しました。ベンダーからの提案を検討した結果、4 つのソリューションが候補に残りました。最有力候補は、Genesys Cloud ソリューションプラットフォームでした。
「ジェネシスは、成熟度、導入の容易さ、拡張性という最も重要な項目で最高点を獲得しました」とLyrecoのカスタマーケア部門、プロジェクトリーダー、ロマン・デュポン氏は振り返ります。「4カ月間、5カ国において250人のユーザーがGenesys Cloudをテスト運用した結果、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスに優れたGenesys Cloud®を、グローバル共通のシステムに選択しました」
Genesys Cloudプラットフォームはオール・イン・ワンシステムのため、インバウンド、アウトバウンド、ワークフォースマネージメント、コミュニケーション、コラボレーションの各機能を簡単に使用することができます。Lyreco は、Genesys Cloud テレフォニーサーバーと Zendesk カスタマーリレーション管理(CRM)システムを連携して活用しています。
それまで、Lyrecoの各子会社は独自のシステムを使用していました。「Genesys Cloud Edgeは、インフラの違いを超えて、短時間で導入できるのが特長です」とデュポン氏は述べます。「公衆交換電話網(PSTN)電話リンク、インターネットプロトコル(IP)テレフォニー、セッション開始プロトコル(SIP)ゲートウェイなどに影響はありません。障害回復力も向上しました」
Genesys Cloudプラットフォーム導入後、フランス本社だけでも1日3500件の通話を専門的・効率的に処理できるようになりました。子会社でも移行が進むと、処理数は1日1万件を超えます。Lyrecoでは、導入効果がすぐに現れています。
「導入して間もないですが、以前は不可能だったことが可能になりました。サイト間のトラフィック切り替えや、最適なオペレーターへのアサイン、カスタマージャーニー全体を通したフォローアップ対応などです」とデュポン氏は語ります。
操作性の良くない受話器は、スマートなヘッドセットとクリックで発信するソフトフォンに代わりました。テレビ会議、画面共有、チャットツールにより、同僚との連携も簡易化しました。CRMシステム連携は、インバウンドの顧客と通話目的を特定することが可能になります。また、オペレーターは複数の画面とアプリケーションに情報を入力するような、二重作業から解放されます。
「当社のスタッフは年齢層が高いため、変化への抵抗があると予測していましたが、Genesys Cloudに素早く適応しました」とデュポン氏は述べます。
Genesys Cloud プラットフォームを導入してからは、季節的な需要の急増に対する計画と管理の負担が大きく軽減しました。バックオフィス業務は自動化が進み、精度も向上しています。通話データはワークフォースマネージメント・ツールに入力され、マネージャーはサービスレベルに合わせて人員を微調整できます。予測機能では、オペレーターの休憩、休暇、病欠、トレーニングへの参加などを考慮することができます。
Lyreco Group のデジタル変革で、対顧客・従業員間のユーザーエクスペリエンスが向上しました。これは、オムニチャネル化において重要なステップと言えます。グローバル共通の顧客管理、カスタマーサービスを実現するための第一歩とも言えるでしょう。
現在、Lyreco Groupは、ジェネシスのソリューションとZendeskアプリケーションを連携して、個別の顧客対応を追跡、KPIに関するレポートを作成しています。運用の効率もさらに向上しました。Genesys Cloudプラットフォーム導入、運用モデルの再構築により、通話応答時間の50%短縮も達成しました。その結果、顧客満足度は常に95%前後を確保しています。
Lyreco Group では間もなく、オペレーターが顧客に製品を推奨する際に、共通のインターフェイスからさまざまな情報をアクセスできるようになります。また、放棄呼への折り返しの連絡や、初回コール解決率向上の要因特定なども可能です。
「全社共通のソリューションを構築し、長期的な成長と明確なカスタマーエクスペリエンス(CX)指標の確立、子会社間の緊密なコラボレーション促進を実現するという目標を達成しました」とデュポン氏は締めくくりました。