顧客志向の日常的なデジタル文化

Schneider Electric は、製品とサービスのさらなるデジタル化を進めるために、世界規模で運用効率を最適化しながら、カスタマーエクスペリエンス(CX)を変革しました。変革を推進するにあたり、同社は Genesys Engage™ オン・プレミス・ソリューションから Genesys Cloud プラットフォームに切り替えました。移行後、顧客と従業員双方のエクスペリエンスが改善されました。

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インバウンドコールの 86%

最初の問い合わせで解決

通話の 90%

90 秒以内に処理

オペレーター満足度 90%

Genesys のソリューションを使用した結果

6% 増加

チャットによる対応

向上

顧客満足度

向上

オペレーターの効率

私たちは、お客様のために、自社の製品とサービス両方のデジタル化を進めています。同時に業界トップのデジタル企業も目指しています。そのために、従業員体験(EX)とカスタマーエクスペリエンス(CX)を変革しているのです。

Irina Zubova

Vice President, Digital Sales and Customer Support Enablement

Schneider Electric

Schneider Electric は、エネルギー管理と産業自動化においてデジタル変革をリードし、さまざまな産業やビル、住宅全体の効率性と持続可能性に関する将来の課題に取り組んでいます。Schneider Electric ブランドは、顧客中心主義の下、家庭、データセンター、サービス部門、インフラストラクチャー向けの革新的なコネクテッド製品を設計・販売しています。同社のソリューションは、主要アカウントに対する直接販売のほか、販売業者、施工業者、インテグレーター、電力会社、職人のネットワークを通じても販売しています。「当社のコネクテッドテクノロジーとカスタマー・サポート・サービスは、あらゆる人々のさまざまな生活を支えています」と、Schneider Electric、デジタルセールスとカスタマー・サポート・イネーブルメント、E2E デジタル・カスタマー・リレーションシップ担当副社長、イリーナ・ズボバ氏は語ります。「私たちは、お客様のために、自社の製品とサービス両方のデジタル化を進めています。同時に業界トップのデジタル企業も目指しています。そのために、従業員体験とカスタマーエクスペリエンスを変革しているのです。」

Schneider Electric グループのグローバルなデジタル変革は、数年前に開始され、すでに成熟していました。これが実証されたのは、新型コロナウイルス感染症が流行したときでした。この戦略の目標は 2 つあります。1 つは、Schneider Electric の製品とサービスのデジタル化を進めること。もう 1 つは、mySchneider Web ポータルを介して完全なセルフサービスを実現し、シームレスなオムニチャネル体験を提供することにより、従業員と顧客の体験を変革することです。イリーナ氏は次のように述べています。「私たちは未来の新しいグローバル体験を築いています。当社の年間インタラクションは 750 万件にまで増加しました。その中で、セールス依頼の 60% とサポート依頼の 80% を 2025 年までに完全にデジタル化します

クラウドによる簡素化

Schneider Electric は、移行の工数を考慮し、Genesys Engage オンプレミス・ソリューションから Genesys Cloud プラットフォームに切り替えました。クラウドに移行する理由は、老朽化した IT インフラストラクチャー管理を簡素化すること、各国間の相互接続を促進すること(24 時間 365 日のスキル共有)、デジタル・チャネルの追加といったコンタクトセンターの新機能を簡単に実装できることなどでした。100 カ国以上に拠点を有する Schneider Electric は、地域のニーズに合わせてカスタマイズ可能な共通 CX プラットフォームを導入することにしました。複数のツールを相互調整して最新化するプロジェクトをいくつかの国で開始しました。何をもって成功とするかは、4 つの柱を中心に定義しました。セルフサービスの促進デジタルとオフラインの支援による自動化真のオムニチャネルハブとしての革新的なコンタクトセンターの構築、そして遠距離にいるコンサルタントとの会話から新しいビジネスチャンスを特定して業績を改善することです。「当社の最終目標は、Web ポータル、ボット、電話、メール、チャットのいずれのチャネルを選択したお客様に対しても、オムニチャネル戦略にもとづいた論理的なカスタマーサポート機能を提供することでした」と、Schneider Electric、カスタマーサポートのプロジェクトと実行、デジタルセールス・サポート担当、ジャンピエール・ニコラス氏は述べています。

「私たちは、オペレーターと仮想エージェントに直接ルーティングを集約する戦略を取り、リアルタイムのインタラクションを処理したいと考えていました」と、ジャンピエール氏は付け加えます。「Genesys Cloud により、これらすべてを実現しながら、人間工学に基づいた同じオペレーターインターフェイスをリスクなしで維持することができました。このクラウドプラットフォームでは、総合的なカスタマーエクスペリエンスを構築し、メンテナンスを簡素化できます」

一貫性を維持しながらチャネルを拡大

Schneider Electric の顧客プロファイルは多岐に渡るため、13 のサポート・ケース・カテゴリーによりサービスモデルを定義することにしました。そのカテゴリーとは、ゼネラリストのプリセールスまたはアフターセールス(カタログの質問)、製品やアプリケーションシステムに関連した技術、コマーシャル、注文管理と関連サービス、さらにプレミアムサポートを必要とする特殊なケースです。「アップストリームにおける強力なコラボレーションと、構築・導入の両段階における Genesys のアーキテクトやサービス専門家の導入サポートは、とても助かりました」と、ジャンピエール氏は述べています。「お客様の依頼は、当社の Web サイト、モバイルアプリケーション、世界各地の 62 カ所のコンタクトセンターで処理します」インバウンドコールの場合、自動音声応答装置(IVR)がキーワードによるルーティングを実行して待ち時間を短縮するように再設計されています。Schneider Electric はコールバックも実装しました。2 番目のフェーズでは、IVR が発信者をセルフサービス・チャネルと仮想エージェントにリダイレクトし、問題を迅速に解決します。現在では、15 言語、3,200 人の従業員が、Genesys Cloud ソリューションを使用して、パーソナライズされたサービスと対人サポートを必要とする顧客に対応しています。「従来、お客様からのインバウンドの依頼は、主にメールと電話で処理していました。しかし、過去 12 カ月間でチャットによる対応が 6% 増加しました」と、ジャンピエール氏は述べています。「お客様は、Schneider Electric の製品への投資に見合う価値を、サポートに期待しています」と、イリーナ氏は付け加えました。「独創性、操作性に優れたデジタルの顧客インタラクションは効率的であり、当社の収益性と顧客満足度に貢献しています」

AI を活用してデジタル・カスタマー・エクスペリエンスをインテリジェントに自動化

プロジェクトチームは、AI を利用したボットサービスや Web セルフサービスを徐々に増やしていきました。「当社は、イノベーションを通じて、お客様、パートナー、従業員のために大規模なデジタル変革を推進できる立場にあります」と、Schneider Electric、プロジェクト・アプリケーション・エンジニア主席、ハビエル・カンポス氏は述べています。ボットが意図を検出し、オペレーターが解決すると、ボットはチャットのやり取りを続けるようお客様に提案します。「私たちは、お客様との関係を維持しながら、セルフサービスとパーソナライズされたサポートを切り替えられるようにしたいと考えています」と、ジャンピエール氏は述べています。Schneider Electric は、カスタマーエクスペリエンスをさらに改善するために、音声とチャットによるインタラクションのプレディクティブ・ルーティングや感情分析など、将来の AI 機能を検討しています。

クラス最高の従業員エクスペリエンスを提供

カスタマーエクスペリエンス全体を管理できる Genesys Cloud プラットフォームは、Schneider Electric の Salesforce CRM システムと統合されています。現在、オペレーターは単一のインターフェイスを使用して情報を更新しています。Genesys Cloud のオープン API により、ERP などとの統合も大幅に簡素化することが可能です。

私たちは、オペレーターと仮想エージェントに直接ルーティングを集約する戦略を取り、リアルタイムのインタラクションを処理したいと考えていました。Genesys Cloud により、これらすべてを実現しながら、人間工学に基づいた同じオペレーターインターフェイスをリスクなしで維持することができました。このクラウドプラットフォームでは、総合的なカスタマーエクスペリエンスを構築し、メンテナンスを簡素化できます。

Jean-Pierre Nicolas

Customer Support — Project and Run, Digital Sales and Support

Schneider Electric

Schneider Electric は、Genesys のワークフォース・エンゲージメント管理(WEM)を通じてスケジュール設定を改善しました。これにより、オペレーターの効率を高めることで、従業員のワークライフバランスとキャリアサポートを向上させることができます。オペレーターが新しいツールを使用した場合、カスタマージャーニーのあらゆる段階の顧客接点が最適化され、すべてのインタラクションで対応の品質が向上します。オペレーターが Genesys Cloud を利用した感想は非常に好評で、90% が移行に満足しています。ソリューションの簡素化、安定性、パフォーマンス向上というメリットを得ているからです。「お客様は、購入前も購入後も高品質のサービスと、手厚い長期的なサポートを期待しています」と、イリーナ氏は語ります。「私たちはこれからも、素晴らしい仲間と協力し、全社で AI を積極的に活用するというデータドリブンなデジタルマインドセットと志で、目標達成を目指します」Schneider Electric の mySchneider ポータルでは、注文、製品、サービス情報をワンストップで確認できます。これまで、オペレーターは定型的な質問の対応に多くの時間を費やしていました。しかし同社は今後、頻繁に寄せられる簡単な依頼には、Web サイトを介して、動的な FAQ、チャット、ボットを使用したセルフサービスを通じて回答することを目指しています。それが実現すれば、オペレーターは非常に複雑な依頼に集中したり、見込み顧客の対応やアウトバウンド活動に時間を割くことができます。Schneider は、将来的には、デジタル変革がセルフサービスを促進すると見ています。「2 年以内に、簡単な支援を依頼するお客様の 75% が、セルフサービスを利用するようにしたいと考えています」と、ジャンピエール氏は結論付けています。

概要

業種: エネルギー

所在時: フランスおよび世界100カ国以上

企業規模: 135,000 人以上の従業員

コンタクトセンター: 62 カ所、3,200 人のオペレーター

課題

  • 運用効率の最適化
  • コンタクトセンター間で標準化されていない
  • 顧客とオペレーターの満足度向上
  • Salesforce と統合されていない