コールセンターのAI活用例:人員配置の自動化と簡易化

アルゴリズムの競争をはじめとする人工知能(AI)は、テクノロジーが人類を奴隷化する「ターミネーター」や「マトリックス」などの作品を思い起こさせるかもしれません。しかし、現実のテクノロジーは人類を制約から解放し、柔軟な働き方を実現するために利用されています。

数年後には、AIベースの予測・スケジュール作成ツールにより、従業員は希望する勤務日・休日を選択してシフトに反映し、主業務とその他の業務を調整できるようになります。その結果、企業と従業員の関係は現在より良好なものになるでしょう。在宅勤務の従業員が増加し、業務が多様化している状況では、従業員のスケジュール効率化はもはやプラスアルファではなく、優秀な人材の流出を防ぎ、モチベーションを確保するための必須要件と言えます。一方、コールセンターのマネージャーやプランニング責任者は、数多くの条件を両立させて人員配置を計画する必要があります。

コールセンターには、インバウンド/アウトバウンドの顧客対応を行うためのオペレーターを配置する必要があります。マネージャーは、人員配置とインタラクション予測が、処理時間、初回解決率、ネットプロモータースコア(NPS)、測定対象のその他指標にどのような影響を及ぼすか把握する必要があります。また、オペレーターの長期休暇や休暇予定、祝日、病欠などを考慮し、労働法に準拠しながら勤務予定を作成しなければなりません。マネージャーにとって負担の大きい業務です。

手作業によるプランニングとスプレッドシートの欠点
オペレーターの適切な勤務スケジュールを把握するために、プランニング責任者は過去の問い合わせ数に関するデータを収集する必要があります。祝日やセール予定日に予測される問い合わせ数に合わせて調整が必要になります。その後は、数学的モデルを用いて問い合わせ数を予測できます。予測が完了すると、モデルのレビュー・検証を実施し、適切に機能していることを確認します。次に、プランニング責任者は人員配置予測を適用し、各スタッフのスケジュールを作成します。最後に、従業員の希望を配慮し、手作業で調整を行います。

多くのプランニング責任者は今でもスプレッドシートを用いて計画を作成していますが、これが最適な方法だからではなく、従業員の希望や各種申請に柔軟に対応できるからです。しかし、プランニング責任者にはその都度手作業による変更が求められます。さらに、コールセンターが大規模化・複雑化すると、手作業による調整では対応しきれなくなります。

予測プロセスは、数学的モデルを用いて簡易化することが可能です。Genesys Cloudプラットフォームなどの最新システムは、AIベースモデルなどの複数のアルゴリズムを同時に実行できるため、精度が向上します。履歴データセグメントに対し複数のメソッドを適用し、最終的に最適なメソッドを選択します。メソッドの選択は1回だけではありません。外部要因によっては別のメソッドが最適になる場合もあるため、予測を作成するたびにメソッドの選択を行います。

AIベースの予測設定
AIベースの予測設定において最も難しい作業は、予測マシンが必要とするデータの収集と準備です。幸い、時系列データの自動収集システムを使用することにより、適正なラベルと形式が確保され、この作業の大部分を省略できます。次に、異常値と季節要因などの考慮が必要な値を特定し、予測に影響を及ぼす可能性のある外れ値を除去します。この2つの手順を完了すると、パターン認識を使用し、ポジティブ/ネガティブの傾向や季節要因を特定できます。その後、AIツールと各種予測メソッドを比較し、最適なメソッドを明確にします。

完成した予測をスケジュールに適用し、従業員が希望する休暇が平均処理時間(AHT)やネットモータースコア(NPS)に与える影響をシミュレーションします。システムベースのポリシーを導入することにより、マネージャーの承認を省略し、休暇申請の承認やシフト交換の許可を自動化することも可能です。

AIベースの予測システムを導入したコールセンターは、KPIの結果を的確に予測できるだけでなく、オペレーターとマネージャーの関係を改善することができます。マネージャーは従業員の申請内容を吟味する作業が減り、コーチングやサービス向上に集中できるようになります。仕事に対する満足度が向上したオペレーターは、高いモチベーションで顧客対応に取り組むことができます。

コールセンターとオペレーターのパフォーマンス向上に、AIがどのように貢献するか、こちらの資料で解説しています。

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