コールセンターの人員配置計画を簡易化する3つの方法

2020年、世界中のコールセンターは、運用業務、特に人員配置計画の抜本的な見直しを迫られました。従来の人員予測、スケジュール調整は、オペレーターがコールセンターに常勤することを前提としたものでした。しかし、リモートワークの導入にあたり、業務量の予測担当者やマネージャー、スーパーバイザー、プランニング責任者は、物理的な距離という新しい課題にも直面しています。フロアにいる同僚のもとに行き、相談することはもはや不可能です。その結果、スケジュールの作成・調整や状況把握といった業務の比率が大きくなっています。

人員配置計画の効率化をサポート

プランニングは、負担の大きい業務です。サービスレベルに見合ったスケジュールを作成するだけでなく、オペレーターの希望や最新の要件や課題を考慮した上で、長期的なスケジューリングと定常業務を両立させる必要があるためです。企業によっては、プランニング責任者が業務予測を兼任している場合があります。プランニング責任者が業務予測担当者からデータを入手後、必要なオペレーターをスケジュールしている企業もあります。いずれの場合も、業務負荷は小さくありません。

プランニング責任者がオペレーターの入退社、その時期を知らないことも珍しくありません。プランニングを困難にする理由は他にもあります。予測の精度が低い、オペレーターの人数が業務量に合っていない、面倒な手動プロセスが多いなど、さまざまな課題をクリアしながら、オペレーターの適正人数を判断しなければなりません。

業務量に見合う評価を得られないことも多く、やりがいを感じないプランニング責任者も少なくありません。効率と生産性を求められる現代のコールセンターにおいて、人員の育成、従業員エンゲージメントの向上は必須要件と言えます。スケジュールや全体計画の作成・管理・評価を効率化するためには、プランニング責任者にはさらなるサポートが必要です。

ここでは、コールセンターの人員配置計画を簡易化する3つの方法を紹介します。

1.Planning Groupsを使用して人員配置計画を簡易化

プランニング責任者は、スケジュールを作成する際、オペレーターの空き状況のほかに、スキルセットや習熟度も考慮する必要があります。特定の言語やや複数チャネルに対応できるオペレーターを確保したい場合は、それぞれの要件に合致するかも確認しなければいけません。プランニング責任者にとっては、変動要素が増えることになります。

Genesys CloudTMワークフォースエンゲージメント管理ソリューションのPlanning Groupsは、キュー、メディア、言語、スキルなどの要件をロジカルにグループ化することができます。プランニング責任者は、集約したデータグループをもとに予測できるため、業務プロセスを簡易化することができます。オペレーターの人材プール全体でキューメンバーシップ、言語、スキルなどの要件管理を標準化できるため、オペレーターにもメリットがあります。

2.業務計画のローテーションを自動で作成

オペレーター全員が満足するシフトを作成することは至難の業です。希望やリクエストがシフトに反映されていない、特定のオペレーターが優遇されている、などの反応は、業務にネガティブな影響を及ぼします。シフトを週単位で変わるようにすれば、オペレーターの希望に応えるだけでなく、すべてのシフトを受け持つ機会を与えることができます。人気のある時間帯・曜日と、人が足らない時間帯・曜日をバランスよく配分できます。

Genesys Cloudワークフォースエンゲージメント管理では、予測パターンを作成し、業務計画に沿って毎週ローテーションを組むことが可能です。例えば、6週間で2つの日勤表と1週間分の夜勤表をローテーションさせる場合、「日勤業務計画」と「夜勤業務計画」を作成できます。これをもとに「日勤-日勤-夜勤」というパターンを設定すると、システムがこのパターンを繰り返して6週間分の計画を作成します。公平なシフトを実行するために、制限事項を設定することもできます。連続する週末の最大数や、対象期間における休日の最大日数、最小シフト間隔などの設定が可能です。

3.リアルタイムにスケジュールを把握

残念ながら起きてしまうのが、スケジュールの調整ミスです。スケジュールに問題が生じた場合、原因の特定は難しいものです。しかし、管理者が人員配置計画の変更内容や変更日を確認できると、変更の有効性を確認した上で業務を進めることができます。

Genesys Cloudワークフォースエンゲージメント管理を導入することにより、管理者権限を持つユーザーは、ステータス、開始日、生成開始時間、完了日など、スケジュールに関する情報をすぐに確認できます。

Genesys Cloudプラットフォームは、人員配置計画の効率化に大きく貢献します。デジタルワークフォースの計画・管理・支援についてもご覧ください。

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