
パーソルコミュニケーションサービス株式会社
全プロジェクトのコンタクトセンター基盤を移行
テレワーク移行が容易になり、システム運用負荷も軽減
既存のオンプレミスの PBX を基盤としたコンタクトセンターシステムを Genesys Cloud™ にリプレースし、システムの柔軟性や管理性の向上を実現しました。現在音声の移行をすべて完了し、他チャネルのデータを含む統合管理を目指しています。
既存のオンプレミスの PBX を基盤としたコンタクトセンターシステムを Genesys Cloud™ にリプレースし、システムの柔軟性や管理性の向上を実現しました。現在音声の移行をすべて完了し、他チャネルのデータを含む統合管理を目指しています。
ワークライフバランスの最適化
勤務形態の柔軟な選択によるワークライフバランスの最適化
データ活用を効率化
スコアリングシート作成や音声のテキスト化などを自動化し、データ活用を効率化
運用負荷を大幅削減
操作性の高いダッシュボードにより管理が容易で、運用負荷が大幅に軽減
サービスを高度化
サービスの高度化が可能な基盤を構築
「多彩な機能が標準で使え、管理画面を含めた日本語化などローカライズも日々進歩しています。導入後の勉強会や週次メールの配信など、外資系とは思えない手厚いサポートで助かっています。」
システム統括部 マネージャー 深川清充 様
パーソルコミュニケーションサービス様は、コールセンター運用のプロとして、30年にわたり500社を超える企業へアウトソーシングサービスを展開しています。顧客ごとにコールセンターの要件も違うため、プロジェクトごとのカスタマイズやセキュリティの観点から、従来オンプレミスの PBX を基盤としたコンタクトセンターシステムを利用していました。そのため近年増えているテレワークに対する要望に、簡単には対応できませんでした。システム統括部 マネージャー 深川清充氏は、「テレワークをするには、まず VPN に接続し、ソフトフォンやレポートシステムをインストールする必要がありました。それぞれライセンス費用がかかる上、オフィスで利用するシステムと操作性が異なるためトレーニングも必要で、すぐに切り替えることはできませんでした」と説明します。
管理面でも3カ月に1回、深夜に再起動する必要がありました。Salesforce など外部システムと連携する場合は別途、サーバーが必要など、管理するハードウエアも少なくありません。台風などで緊急に営業時間を変更する場合は、システム部門が対応しなければならず、運用負荷が問題でした。「そもそもレガシーの交換機を管理できる人材が減っています。夜間や休日出勤が必要なケースもあり、エンジニアの離職にもつながっていました」(深川氏)。
このような課題を解決するため同社は、複数のクラウドサービスを比較検討し、API によって他システムと容易に連携できる点やテレワーク移行が容易にできる点、音声やデジタルチャネルを一元管理できる点などを評価し、Genesys Cloud を導入しました。
とはいえ、顧客にサービスを提供しているため、自社だけの判断でシステムを変更するわけにはいきません。そこで、当時動いていた500プロジェクトについて個別に交渉し、許可を得たプロジェクトから順次移行しました。DX 推進統括部 シニアマネージャー 赤松康之氏は、「 Genesys Cloud はお客様ごとにディビジョンを区切ってコンタクトセンターを迅速に構築できます。金融などポリシーの厳しいお客様については、調査シートの提出などを求められましたが、ジェネシスにも資料作成に協力いただき、電話機能についてはすべて移行を完了しました」と語っています。
その結果、インターネット回線さえあればオフィスと同じシステムをどこでも利用できるようになり、テレワークへの移行が容易になりました。別ライセンスを購入する必要もありません。システム運用についても、夜間や休日作業がなくなりました。Genesys Cloud による設定変更の内製化が進んだことで、これまで業務の立ち上げに伴うシステムの整備に数週間かかっていたものが、数日で完了できるケースも増え、スポット業務にもこれまで以上に短期間で対応できるようになりました。
「API で別システムとの連携が容易かつシンプルにできるようになり、連携サーバーなどお守りをしなければならない機器も減りました。ブラウザがあれば管理できるので特殊な技能も不要です。現場の人でも操作できるので、スキルや急な営業時間の変更は現場に任せており、システム部門の負荷が減りメンバーも喜んでいます」(深川氏)。
また、Genesys Cloud によってセンター内の可視化が進んだことも運営にいい影響を与えています。これまでレポートは一部の管理者しか見れる権限がありませんでしたが、移行によって利用者も自分の作業量、チームのパフォーマンスなどが見られるようになりモチベーション向上に役立っています。2024年春からはコミュニケーターの意欲を引き出すため、Genesys Cloud のゲーミフィケーション機能を利用して、応対品質に応じてランキングをつける取り組みを実施しています。
これまでのシステムでは、スーパーバイザーはコミュニケーターの評価や教育のため対応品質のスコアリングシートを作成する必要がありますが、そのためにはシステムからデータを抽出し、Excel を使って加工する必要がありました。人数分作成するにはかなり時間がかかり、大きな負担になっていました。コミュニケーターごとのスコアリングシートも、このゲーミフィケーションの機能や Genesys Cloud のダッシュボードから自動作成できるように現在、検証を進めています。
DX推進統括部DX推進部 シニアマネージャー 赤松康之 様
2023年4月に始まったDX 推進活動のメインミッションの1つが、Genesys Cloud の活用でした。当初は使い方をまとめイントラネットで公開するといった活動を続けていましたが、同年10月からは社内の有志を巻き込んで、利活用ワーキンググループを発足、月1回の情報発信や活用事例紹介を開催しています。
「Genesys Cloud はどんどん新機能が登場します。しかし、便利な機能が出てもそれに気づかず、導入時期によって使い方が異なるという課題があり、現在は基本機能の周知、デモ、新機能の紹介などをバランス良く行うようにしています」(赤松氏)。
現在 AI を活用した音声のテキスト化機能を利用するため準備中です。コミュニケーターは会話の内容を要約していますが、手間がかかる上、品質にバラツキが生じるため二次利用がしにくいという課題がありました。Genesys Cloud のテキスト化機能を使えば、均一な品質で効率良く対応結果の記録ができるようになると期待しています。
さらに、同社が期待しているのが音声以外のデータの統合です。赤松氏が、「データの一元化が Genesys Cloud の最大の強み」と語るように、データが統合されればデータ分析が容易かつ緻密になり、顧客の先のお客様満足度向上に向けた、より的確な提案が可能になるはずです。同社は今後、これら多様な機能を活用し、コンタクトセンターの高度化を図っていきます。「Genesys Cloudは、毎週機能が強化される上、上位ライセンスの機能が標準機能に変更されるなど、出し惜しみせず機能強化されるので、今後様々な機能を活用していきたいです」(深川氏)
最後に赤松氏は Genesys Cloud について、「多彩な機能が標準で使え、管理画面を含めた日本語化などローカライズも日々進歩しています。導入後の勉強会や週次メールの配信など、外資系とは思えない手厚いサポートで助かっています」と語りました。