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カスタマージャーニー

重要性を増す、カスタマージャーニー

現在、顧客は分断されたカスタマージャーニーを余儀なくされているため、Webサイト、モバイルアプリ、ソーシャルネットワーク、コンタクトセンターなど、それぞれのタッチポイント(顧客接点)が連携されていません。このようなジャーニーでは顧客は不便を感じ途中で投げ出すか、あるいは後で処理を再開することになりますが、いずれも複数の顧客接点を移動するか、または同じ顧客接点で別のチャネルを使用しなくてはならないこともあります。 

企業にとって、分断されたカスタマージャーニーの問題点は、合理性に欠ける印象を与えてしまうことと、管理コストがかかることです。顧客にとっては、不便で効率が悪く、ストレスの原因になることもあります。最先端の企業では、顧客と企業の両方にメリットのある最適なカスタマージャーニーを設計しています。カスタマージャーニーの設計項目には、クロス・タッチポイントの行動 (Webからコンタクトセンターへの移動など)、各顧客接点でのチャネルの使用(マルチモーダルやチャネル選択など)、プロアクティブな通知 (お知らせやステータス情報など)といった要素がありますが、これらを上手く実行することで顧客の行動が劇的に良くなり、煩雑さが軽減されるとともに、企業側の効率も改善されます。

カスタマーエクスペリエンス(CX)の設計も重要ですが、更に成果を上げるにはカスタマージャーニーの管理が必要になってきます。ジャーニーの管理には設計に加え、オーケストレーションや将来の最適化のための監視やチューニングも含まれます。オーケストレーションでは、それぞれのインタラクションの前・中・後のステップ、インタラクションおよび顧客接点間の移動を管理すると同時に、ステップバイステップの行動を記録します。

on-boarding Journey

このオーケストレーションにより、ジャーニーの開始、一時停止、再開を、始めからやり直すことがなくなります。記録した顧客のコンテキストを管理し、この情報をビジネスルール・エンジンへの入力として使用することで、顧客ごとにパーソナライズした動的なCXを提供します。オーケストレーションは、顧客接点にかかわらず、 セルフサービスで使用され、オムニチャネルのインタラクション、エージェントのアシストによるインタラクションフロー、特定のインタラクションやジャーニーの次のステップの通知といった経路を示します。

監視機能は、個人、特定顧客、全顧客のジャーニーをモニタリングして評価することにより、マルチチャネルのカスタマージャーニーの成果に関する洞察を提供します。更にはサードパーティ・システムの評価データを取り込んで分析することも可能です。チューニングでは、それらの洞察をもとに、現行のカスタマージャーニー・マップをサイクルを回しながら改善します。

エンドツーエンドのジャーニーを理解して設計することがベストプラクティスですが、常にこのアプローチが実行できるとは限りません。その場合企業はまず、コンタクトセンターなど1つの顧客接点のインタラクションの最適化、または一般的なクロス・タッチポイントのシナリオ (Webチャット→コンタクトセンターまたはWeb→IVRなど)への対策から始めることができます。この場合、最も頻度の高いインタラクションを選んで最適化するのが最善のスタート方法です。たとえば、WebサイトからIVRへ、Webサイトからチャットや電話でコンタクトセンターへ、といったインタラクションが考えられます。

マルチチャネルのコンタクトセンターと、これからのカスタマージャーニー管理

従来型のコンタクトセンターは、オムニチャネル化とそれに関連するCXの必要性に伴い、急速に進化しています。次世代の顧客エンゲージメントは、「単一の顧客接点や現在コンタクトセンターで処理されているインタラクション」からさらに進んで、「Webサイト、モバイルアプリ、ソーシャル、マーケティング、セールス、フロントオフィス、バックオフィスという顧客エンゲージメント・ハブに統合」されつつあります。このハブは、これまで独立していた複数の顧客接点をつなぎ、マルチチャネルによるエンドツーエンドのカスタマージャーニーを管理します。

この新しいアプローチは、顧客のライフサイクル全体を通じ、あらゆる顧客接点とチャネルで、一貫性を持って個々の顧客を引き込みます。一方、システムには「顧客がいつでも好きな時に行動することを前提とした、常時稼働体制」が求められます。これまでの自然発生的なジャーニーの設計を見直し、オーケストレーション、監視、チューニングを行うことにより、企業は効率性や効果が、また顧客は便利な体験や満足感が得られます。

最近の企業は、顧客の行動パターンに合わせて顧客の手間を減らし、快適な顧客体験を提供することで、顧客との関係性強化に積極的に取り組んでいます。企業は、既存のプロセス管理/記録システムでは満たせない顧客ニーズを補完可能な、新しいエンゲージメント・システムを構築する必要があります。複数の顧客接点をつなぎ、「個客」に応じた動的なパーソナライゼーションの実現はもとより、ジャーニーのコンテキスト(文脈)を使用して顧客の期待に応える、シームレスで一貫性のあるCXが求められています。